私の転機

吉村 敦司(2009年入社)

生産技術フィールド 生産技術部 包装設備技術開発グループ/工学部・機械工学科 卒

  • 1日のスケジュール
  • お仕事インタビュー
“思い”と“製品”を包装する技術。

どんな仕事ですか?

カップスープやマヨネーズの中身など、製品を容器に充填・包装する設備の開発や製造ラインの設計をしています。例えば、カップスープなら、粉末と具材をカップ容器に充填・包装する設備を開発するために各社調査をし、当社製品に最適な設備導入の検討・実行立ち上げを実施します。それだけ聞くと、“つめるだけの仕事”と勘違いされるかもしれませんが、そうではありません。製造ラインの性能は、商品の品質はもちろんコストにも直結しています。そのため「生産能力アップ」、「時間短縮」、「コスト削減」、「工程安定化」などの目標が設定され、常に改良が行われています。原料がいくら最高のものでも、最適な分量で充填しないと美味しい商品にはなりませんし、しっかり包装されていなければ鮮度を保つこともできません。もちろんそれ以前に、中身だけではお客様に提供できないので、高品質な商品をお客様にお届けするためにも、充填・包装の技術は食品メーカーにとって欠かすことのできないものなんです。

製造ラインの構築・改善は、すぐにできるものではありません。「ラインの速度」や「ライン数」、「具材の計量方法」、「充填速度・タイミング」、「要員配置」、「レイアウト」など、様々なポイントの検討・データ分析が必要です。それを元に機械メーカーと打ち合わせをして、機械を選定。テスト・データ分析を繰り返しながら、最適なラインを作っています。

仕事の進め方…

包装設備技術開発は、他部署や他のグループと連携しながら仕事をしています。新商品の開発・商品の改訂の際には商品開発部と仕事を進めます。また、容器やパッケージの開発・改善を行っている包材設計とも連携して仕事を進めています。なかでも密接につながっているのが現場で、製造ラインで様々なテストを行い不具合はないか、品質を落とすことはないか、商品化出来るか等、一緒に検討しながら仕事を進めています。最高の商品を作るという目標を共有しながら、いろんな部署と連携して仕事を進めていくので、高いコミュニケーション能力も必要です。

1人が常に大小3~4つのプロジェクトを担当していますが、自分はまだ経験が浅いので、小さいプロジェクトを担当することはあっても、大きなプロジェクトではサブとして勉強しています。

各プロジェクトは、まず各部署の代表が集まってミーティングを行います。その会議でどんな製品製造ラインを作るのかを話し合い、その内容を元にどんなメーカーのどんな機械があるのかなど、どこのメーカーの機械を使うのかを調査・検討。どの機械を導入するのかが決まったら、メーカーと一緒にテストを行い、データ検証をしながら不具合のある箇所をひとつずつ潰していきます。それが済んだら設備を導入することでの採算性を算出。機械導入の価値があると会社が判断すれば予算が通るので、社内の稟議決裁を受け、設備仕様書作成・メーカーとの打合せ後、機械製作に進み完成後メーカーでの立ち会い検収を実施し、問題がなければ工場への設備導入を実施します。そして設備を導入し、再度テストを行った後、本格稼動となります。これが既存の製造ラインを改良する基本的な仕事の流れです。新製品の開発や商品の改訂の場合は、親会社である味の素の事業部から要望があがってくるので、その情報を共有して製造ラインの構築・改良を進めています。大きな機械の選定は各メーカーを調査し、機能面・コスト面等を比較検討し、メーカーを選択いたします。細かいパーツは自分たちでCADを使って設計することもあります。また工場に設備をどうやって設置するのかを検討する場合にもCADを使用します。

印象に残っている仕事は…

今期クノールでは、大規模な包装設備の導入を行いました。その包装設備は主力商品であるカップスープに使われるものだったので、設備の選定をおこなう際には国内外を問わずかなりの数の包装機械メーカーの調査を実施し、数年に一度開催される海外包装設備の展示会を視察しました。選定にあたっては品質面や保全性、操作性などの信頼性を重視し、機構の特性なども充分に吟味。自分は直接この仕事に関ったわけではありませんが、大規模な設備導入の大変さは傍で見ているだけでも十分伝わりましたね。自分が選んで導入した機械から、多くの商品が作りだされ、世の中に送られていくので責任は重大です。もちろんどのラインでも同じことですが、カップスープともなれば生産量の桁が違うので、その責任の重さは計りしれません。色々な課題を想定し、確認テストを行った上で設備導入を行いますが、工場に導入した後にトラブルが発生する事もあるのが、この仕事の難しいところ。それだけに機械がトラブルなく動いてくれたときには、大きな達成感を感じられます。まだ自分はここまで責任の重い仕事を任されたことはありませんが、一日でも早く先輩に追いつき、大きな仕事を任されたいと思っています。